CHAPTER 01 · TOPIC 02
データの分類
カテゴリー/数値データと、名義・順序・間隔・比率尺度の違いを整理し、統計手法の選択につなげます。
統計手法を選ぶ前に、まずデータの種類を理解する必要があります。データの種類によって可能な演算が異なり、適切な要約方法、グラフ、統計手法も変わります。
データの性質による分類#
観測値が表す意味に基づき、データはまずカテゴリーデータと数値データに分けられます。
カテゴリーデータ#
カテゴリーデータ(categorical data)は質的データ(qualitative data)とも呼ばれ、観察対象の性質に基づいてグループ分けしたデータです。値は所属するカテゴリーを表し、直接加減乗除できる量ではありません。
- 名義尺度(nominal scale):カテゴリー間に大小や順序がない。例:血液型、国籍、生物種、治療群
- 順序尺度(ordinal scale):カテゴリー間に順序はあるが、隣り合う段階の差が等しいとは限らない。例:疼痛の程度、病期、満足度
数値データ#
数値データ(numerical data)は量的データ(quantitative data)とも呼ばれ、計数または測定によって得られる数量です。数値の大きさや差に実質的な意味があります。
- 離散データ(discrete data):数えることで得られ、通常は飛び飛びの値をとる。例:入院回数、症例数、子どもの人数
- 連続データ(continuous data):測定によって得られ、一定範囲内で任意の細かさの値をとり得る。例:身長、体重、血圧、体温
測定尺度による分類#
データの性質だけでなく、測定尺度によって名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比率尺度に分類することもできます。この分類では、並べ替えができるか、差が等しいか、ゼロ点に絶対的な意味があるかに注目します。
| 測定尺度 | 順序 | 差の比較 | ゼロ点の意味 | 例 |
| 名義尺度 | なし | 不可 | 該当なし | 血液型、国籍 |
| 順序尺度 | あり | 等しいとは限らない | 該当なし | 疼痛段階、病期 |
| 間隔尺度 | あり | 等しい | 相対的なゼロ | 摂氏温度 |
| 比率尺度 | あり | 等しい | 絶対的なゼロ | 身長、体重、時間 |
なぜデータの種類が重要なのか?#
データの種類は、データの示し方、代表値、統計手法の選択に影響します。たとえば、カテゴリーデータは度数と割合で要約することが多く、連続データには平均値と標準偏差、または中央値と四分位範囲を用います。