CHAPTER 07 · TOPIC 04
Spearmanの順位相関
順位に基づいて単調関連を測り、同順位、正確検定、Pearson相関との違いを学びます。
このページの内容
Spearmanの順位相関係数rₛは、原値を順位へ変換してからPearson相関を計算し、二変数の単調な関連を評価します。直線でなくても一方向に増減する関係を捉えられます。
Spearman相関を検討する場面#
- 順序尺度データを扱う
- 関係は単調だが直線ではない
- 外れ値でPearson rが強く影響される
- 分布が強く歪み、順位に基づく要約が適切
- 間隔の大きさより順序そのものに関心がある
第1段階:原値を順位へ変換する#
XとYを別々に小さい順へ並べて1~nの順位を与えます。同値(tie)は占める順位の平均を与えます。順位変換により間隔情報は捨てられ、順序だけが残ります。
第2段階:順位のPearson相関を求める#
rₛ=1なら順位が完全に一致、−1なら完全に逆順、0付近なら単調な順位関係が弱いことを示します。
同順位がない場合の簡略式#
順位差
簡略式
方向と大きさの判読#
符号は単調関係の方向、絶対値は順位の整合性を表します。強弱の固定的な境界は分野や測定信頼性に依存するため、散布図、信頼区間、研究文脈と合わせます。
母順位相関の推論#
小標本では順位の置換分布に基づく正確検定、同順位や大標本では適切な近似・置換・bootstrapを使えます。片側か両側かは事前に決めます。
Spearman rₛへFisher Zを直接使えるか#
Pearson r用の分散1/(n−3)をSpearman rₛへそのまま使うのは一般に厳密ではありません。標本分布と同順位の影響が異なるため、Spearman専用近似、置換法、bootstrap信頼区間を利用します。
| 項目 | Pearson r | Spearman rₛ |
| 対象 | 原値 | 順位 |
| 関係 | 線形 | 単調 |
| 外れ値 | 影響を受けやすい | 通常は影響が小さい |
| 推論 | t検定・Fisher Z | 正確・置換・順位用近似・bootstrap |