CHAPTER 05 · TOPIC 02
カイ二乗適合度検定
観察度数と指定された理論比率の期待度数を比較し、分布全体の適合性を評価します。
カイ二乗適合度検定は、一つのカテゴリー変数の観察度数が、事前に指定した理論比率に適合するかを調べます。
二項分布から多項分布へ#
k個の排他的カテゴリーの確率をπ₁,…,πk、度数をO₁,…,Okとすると、度数ベクトルは多項分布に従います。
確率の合計
期待度数
度数の合計
データとモデルの条件#
- 各観察単位は一つのカテゴリーだけに入る
- 観測値は独立
- 理論比率は合計1
- カイ二乗近似に十分な期待度数がある
仮説#
帰無仮説
対立仮説
Pearsonカイ二乗統計量#
統計量
自由度
二カテゴリーの場合#
O₁=a、O₂=n−a、期待値npとn(1−p)を代入すると、一比率Z統計量の二乗と一致します。
二カテゴリーχ²
Zとの関係
自由度がk−1となる理由#
総数nが固定されるため、k−1個の度数を決めると最後の一つは自動的に決まります。同じデータからm個の母数を推定した場合はさらにmを引きます。
独立性検定との違い#
| 方法 | 変数数 | 期待度数 |
| 適合度検定 | 一つのカテゴリー変数 | 事前指定した理論比率から計算 |
| 独立性検定 | 二つのカテゴリー変数 | 行・列の周辺比率から推定 |
検定手順#
- カテゴリーと理論比率を事前定義
- Eᵢ=nπᵢを計算し近似条件を確認
- Pearson χ²と自由度を計算
- 右裾p値から適合性を判断
- 有意なら各カテゴリーの残差も確認してずれの所在を解釈