CHAPTER 05 · TOPIC 05
Yatesの連続性補正
2×2表のカイ二乗近似に対する0.5の連続性補正、その効果と限界を学びます。
Yatesの連続性補正は、2×2表の離散的な度数を連続なカイ二乗分布で近似するとき、差を0.5だけ縮める補正です。小標本で未補正Pearson検定が有意になり過ぎるのを抑える目的があります。
0.5はどこから来るか#
離散事象
連続近似
境界の移動
整数8を中心とする区間は7.5~8.5なので、連続分布で8以上を近似すると境界を7.5へ動かします。この半単位が連続性補正です。
Pearson統計量からYates補正へ#
未補正Pearson
Yates補正
2×2表の簡略式#
| 方法 | 簡略式の分子 |
| 未補正Pearson | (AD−BC)² |
| Yates補正 | (|AD−BC|−N/2)² |
『期待度数5未満』の読み方#
判断対象は観察度数OではなくH₀下の期待度数Eです。ただし『一セルでもE<5なら必ずYates』という機械的規則ではありません。表全体の期待度数、標本計画、推論目的、利用可能な正確法を考えます。
長所と限界#
| 長所 | 限界 |
| 離散分布を連続分布で近似する誤差を抑える | しばしば過度に保守的で検出力を下げる |
| 計算が簡単で従来から広く使われる | 正確検定そのものではない |
| 未補正Pearsonより偽陽性を抑えやすい | 標本が十分なら補正の必要性は小さい |