CHAPTER 05 · TOPIC 01
二項検定
一母比率と独立二母比率の検定、正規近似、信頼区間、正確法の選択を学びます。
二項検定は二値結果の母比率を推測します。1標本では標本比率p̂を指定値π₀と比較し、独立2標本ではp̂₁−p̂₂を比較します。十分な標本では正規近似Z検定、小標本や稀な事象では正確二項法を使います。
成功回数から標本比率へ#
X~Binomial(n,π)なら標本比率p̂=X/nです。線形変換の法則から平均と分散を求められます。
標本比率
期待値
分散
標準誤差
一母比率の仮説#
両側
右側
左側
1比率Z統計量
検定の分母はH₀で指定されたπ₀を使います。H₀下でどの程度変動するかを測るためです。
一比率の信頼区間#
平均検定との対応#
| 対象 | 推定量 | H₀下の標準誤差 | Z |
| 母平均μ | X̄ | σ/√n | (X̄−μ₀)/(σ/√n) |
| 母比率π | p̂ | √[π₀(1−π₀)/n] | (p̂−π₀)/SE₀ |
独立した二母比率#
比率差
分散
標本から標準誤差を推定する#
二比率が等しいという検定#
H₀:π₁=π₂では共通比率を仮定し、二群の成功回数を合併したpooled proportionでH₀下の標準誤差を求めます。
合併比率
H₀下の標準誤差
二比率Z統計量
二比率差の信頼区間#
信頼区間ではH₀の共通比率を強制せず、各群の比率で標準誤差を推定します。
正規近似と正確法#
正規近似では期待成功数と期待失敗数が十分大きいか確認します。小標本、極端な比率、稀な事象では正確二項検定や2×2表のFisher正確検定を検討します。
検定手順#
- 独立性、二値結果、研究デザインを確認
- H₀、H₁、方向、αを事前設定
- 各成功数・標本サイズ・比率を計算
- 近似条件を確認しZまたは正確法を選択
- p値と信頼区間を効果の大きさとともに報告